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「硬い種皮」や「水を通しにくい種皮」をもつ植物では、発芽のために、種まき前に「種子の外皮を傷つける」の事前準備が有効です。
外皮に傷を付け、数時間~1日ほど、水に浸ける方法です。
- ①種子の外皮に傷をつける
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「ヤスリ」や「カッター」、「ハサミ」等を使い、種の外皮を削ります。
いずれの道具を使うにしても、手に怪我をしないように注意してください。削る際は、外皮全体を削る必要はなく、一部分のみを削ります。
外皮が取れたときや、白い部分※が少し見えたら完了です。
※種子によっては、内部は白くない場合もありますので、削りすぎには注意してください。なお、種子の胚付近は、削ることが厳禁です。
植物の元になる重要な部分のため、ここを削ると発芽できなくなります。胚の位置は、種類によって異なりますが、通常、親植物と繋がっていた根本や中心部、 先端部等に位置しています。
多くの場合、削る箇所は、「側面」や「端」を意識して削り、削りすぎないようにします。(例)
以下の画像のようなパターンの種子であれば、胚の場所は、赤枠付近なので、赤枠付近を削るのは厳禁です。
削るときに使用する道具「ハサミ」や「ヤスリ」が便利です。
「カッター」も便利ですが、「ハサミ」や「ヤスリ」に比べると、怪我しやすいので注意が必要です。「ハサミ」は「ヤスリ」に比べて、手間なく削ることができます。
「園芸ハサミ」や「万能バサミ」、「ミニハサミ」のいずれかがあると便利です。
ただし、種子を切りすぎてしまわないように注意が必要です。「ヤスリ」を使うと、少々手間がかかりますが、「ハサミ」のように種子を切りすぎてしまうリスクは少ないです。
- ②水に浸ける
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水に浸け、数時間~1日ほど放置します。
(熱湯にする必要はありません。)水に浸けても、種子が膨らんでいなければ、削り足りない可能性がありますので、もう一度削って水に数時間以上浸けます。
ただし、膨らみがわかりにくい場合もありますので、削りすぎには注意してください。(膨らまない理由として、膨らみにくい種子であったり、種子が生きていないケースもあります。)
殺菌について種皮を削ることで、種子内に良くない菌が入り込みやすくなることや、カビの発生を誘発することで、発芽を妨げる可能性もあります。
そのため、種まき前には、ベンレートなどの殺菌剤の希釈液に数時間浸け、種まき後も定期的に希釈液を霧吹きなどすることが安心です。

- ③種をまく
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種子を水から取り出し、種まきします。




