花き業界の状況

身近な切り花や観葉植物などは、「花き」と定義され、主に卸売市場を通して流通・販売されています。様々な種類が育成されており、流通しているだけでも、切り花は1.6万種以上、花鉢や観葉植物は6,000種以上あるといわれています。ここでは身近な花きについて、データを用いて概要を調べました。

花き業界の規模

花き産出額は約3,800億円になり、畜産の約3.2兆円や野菜の約2.6兆円の市場にくらべると、規模は大きくはない市場です。多くは卸売市場で取引され、小売店または仲卸業者が購入します。最終的には小売店を通して消費者の元に届きます。データを見ると、多くは個人消費に使われます。しかしながら、法人が花屋で注文する胡蝶蘭やオープン花、観葉植物、アレンジメント等の多くも「個人消費」に含まれていると考えられます。また、プリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワー(造花)はここには含まれません。

生産と販売

花きの販売農家数は減少しており、2000年には8.8万戸ありましたが、2015年には5.8万戸までに低下しています。
花きを取り扱う事業者数は約2.7万店あり、約59%が花屋などの花き専門小売業、23%がスーパー・ホームセンターです。店当たりの平均販売額はそれぞれ約2,320万円、約1,570万円になります。花き専門小売業の方が高いものの、金額自体は大きくはなく、小規模店舗が多いことが考えられます。

花きの産出額ランキング

花きの国内生産額のランキングになります。ただし、細かい品種別の情報は確認できませんでした。花きの品種数は2.2万以上あり、キクだけでも約2,000種、バラは約1,300種、カーネーションは1,000種あるそうです。

種類別ランキング

キク
18% (680億円)

洋ラン類 (鉢)
9% (348億円)

ユリ
6% (217億円)

バラ
5% (180億円)

トルコギキョウ
3% (120億円)

カーネーション
3% (117億円)

シクラメン (鉢)
2% (87億円)

パンジー(苗)
1% (57億円)

カテゴリ別ランキング

切り花
57% (2,152億円)

洋ラン類 (鉢)
9% (348億円)

花壇用苗もの
8% (319億円)

切り枝(切り花)
4% (167億円)

花木 鉢もの
4% (161億円)

庭園用苗木
4% (145億円)

観葉植物 (鉢)
3% (118億円)

芝類
2% (78億円)

参考資料