発芽率が高い花木・アカシア(ミモザ)の紹介 – 種子から育てるときの役立つ情報

アカシア(ミモザ)は、春に黄色の花を咲かせる花木として有名な、花束や庭木として人気がある植物であり、黄色以外の花を咲かせる種類もあります。
「ミモザ」という名称は、人によって「黄色い花を咲かせるアカシアの種類」を指すこともあれば、「アカシアの種類全般」を指すこともあります。
アカシアの仲間はなんと、900種類以上存在しており、大半はオーストラリアとオセアニア諸島を原産としています。

アカシアの魅力の一つは花の美しさですが、種類によって、美しく上品な色合いの葉をもつ種類もあれば、ヤナギのような細場の枝垂れ花になる種類、奇妙な葉の形や樹形になる種類など、様々な個性があります。
オージープランツとして、じわじわと人気が出てきている種類ではありますが、日本で市販されている種類は限られています。
どうしても、広く流通していない植物の苗木は値段は高くなる傾向があります。

珍しい植物を育てるには、種子から育てるのも一つの方法です。
アカシアの多くは発芽させるのが比較的容易で、育つのが早い種類も多く、中には1~2年で背丈を超え、数年以内に花を咲かせる種類もあります。
アカシアは、発芽したときの葉と1年後の葉が全然違うことや、少しずつ育って花を咲かせる様子など、種子から育てがいのある種類です。
種子から育てる魅力は、「アカシアを種子から育てる魅力」にも掲載しています。

ここでは当店の扱っているアカシアの種子の中で、発芽率が高いアカシアを紹介します。
(当店のケースになりますことを了承ください。)

※確認時の発芽率のため、経過年数や発芽環境、個体差による違いがございますので、あらかじめご了承ください。
(発芽確認年は各植物の詳細ページに記載しています。

目次

発芽率の高いアカシアの一覧

アカシア・アネウラ  別名:マルガ

アカシア・アネウラ

学名:Acacia aneura

アカシア・アネウラは長命のミモザ(アカシア)であり、明るい緑色の細長い葉を持ち、黄色の花を咲かせます。
ハチの刺し傷により作られたこぶは「マルガ・リンゴ」と呼ばれ、甘い味になるといわれます。
オーストラリアには「マルガ・ランド」という地域があり、本種が多く生育しています。
樹齢が200~300年の木があるとされる長命な木であり、アカシアの中では成長はゆっくりです。
オーストラリアの内陸部に生育しており、樹高は約5~15mになります。

アカシア・コグナータ  別名:リバーワトル

アカシア・コグナータ

学名:Acacia cognata

アカシア・コグナータは小~中型のミモザ(アカシア)であり、穂状の沢山の黄色い花を咲かせます。
細長い葉を持ち、葉枝が枝垂れるような樹形になります。
生育地では、乾燥した森林などの砂質の土壌で見られます。
本種類を基にして、アカシアの様々な園芸種が生まれています。
オーストラリア南東部に生育しており、樹高は約1~10mになります。

アカシア・コンフェルタ  別名:ゴールデントップ

アカシア・コンフェルタ

学名:Acacia conferta

アカシア・コンフェルタは小型のミモザ(アカシア)であり、ボール状の沢山の黄色い花を咲かせます。
小さな細い葉が個性的であり、オーストラリアでは観賞用や花束の素材として利用されます。
ある程度成長すると、丸みを帯びた樹形になります。
芳香がある花は、エッセンシャルオイルとして利用されることがあります。
オーストラリア東部に生育しており、樹高は約2~4mになります。

アカシア・コンフューサ  別名:相思樹(ソウシジュ)

アカシア・コンフューサ

学名:Acacia confusa

アカシア・コンフューサは中型のミモザ(アカシア)であり、長細い葉を持ち、ボール状の沢山の黄色い花を咲かせます。
「相思樹」という名前は、中国の春秋時代の恋物語が由来とされています。
原産地の台湾では木材から楽器や家具を作ったり、お茶や漢方薬としても用いられました。
ハワイなどの温かい国々や、日本でも沖縄本島や西表島で見られます。
台湾やフィリピンに生育しており、樹高は約6~15mになります。

アカシア・コベニー  別名:ブルーブッシュ

アカシア・コベニー

学名:Acacia covenyi

アカシア・コベニーは小・中型のミモザ(アカシア)であり、穂状の沢山の黄色い花を咲かせます。
見事な花に加え、シルバーブルーの小柄の葉は美しく、観賞用や花束の素材として利用されます。
花や葉が美しく、中小型の木であり、丈夫なことから、庭のシンボルツリーにも使われています。
種小名は、シドニー王立植物園の植物収集家「コベニー」を称して名付けられました。
オーストラリアのニューサウスウェールズ州に生育しており、樹高は約2~8mになります。

アカシア・ロンギフォリア  別名:ナガバアカシア、ゴールデン・ワトル

アカシア・ロンギフォリア

学名:Acacia longifolia

アカシア・ロンギフォリアは小~中型のアカシア(ミモザ)であり、明るい黄色い花を咲かせます。
「ナガバアカシア」と呼ばれ、長細い笹状の葉を翼のように広げます。
成長すると柳のように枝垂れ、日本では「柳葉アカシア」と呼ばれることがあります。
成長速度が速く、丈夫な種類のアカシアです。
オーストラリアの南東部やタスマニア島に生育しており、樹高は約2~8mになります。

アカシア・メアンシー  別名:モリシマアカシア

アカシア・メアンシー

学名:Acacia mearnsii

アカシア・メアンシーは中型のミモザ(アカシア)であり、淡い黄色の花を咲かせます。
羽状の葉葉を持ち、成長が早く、寒さにも強い丈夫な種類です。
かつて、アボリジニが薬用や食用としたり、道具としても使用してきました。
植栽用や木材用として利用され、インドや東南アジア、ハワイ等にも自生するようになりました。
オーストラリアの南東部とタスマニア島に生育しており、樹高は約6~15mになります。

アカシア・プラビッシマ  別名:オーブンズワトル

アカシア・プラビッシマ

学名:Acacia pravissima

アカシア・プラビッシマは小型のミモザ(アカシア)であり、ボール状の沢山の黄色い花を咲かせます。
しなやかに湾曲する枝に、やや丸みを帯びた三角の小さな葉を付けることが特徴的です。
「プラビッシマ」はラテン語で「非常に曲がった」を意味し、特徴的な葉と枝の様子を表します。
枝垂れ花のようにも仕立てることができます。
オーストラリアの南東部とタスマニア島に生育しており、樹高は約1~3mになります。

アカシア・プロミネン  別名:ゴールデンレインワトル

アカシア・プロミネン

学名:Acacia prominens

アカシア・プロミネンは中~大型のミモザ(アカシア)であり、ボール状の沢山の黄色い花を咲かせます。
長細くてスリムで、コンパクトな小葉をもちます。
オーストラリアでは、鑑賞用として庭園や公園に植えられています。
森林の縁辺などのローム質や粘土質の湿った土壌で生育しています。
オーストラリア南東部に生育しており、樹高は約5~20mになります。

アカシア・サリグナ  別名:アカシア・シアノフィラ

アカシア・サリグナ

学名:Acacia saligna
syn:Acacia cyanophylla

アカシア・サリグナは小~中型のミモザ(アカシア)であり、ボール状の沢山の黄色い花を咲かせます。
長細い笹状の葉をもち、枝は枝垂れる傾向があります。
庭木や街路樹として植樹されるほか、羊毛を黄色に染める用途に使われました。
育つのが早く、砂地や岩場などの様々な土壌で育つことができます。
オーストラリア南東部や南西部に生育しており、樹高は約2~8mになります。

アカシア・セネガル  別名:アラビアゴムノキ

アカシア・セネガル

学名:Acacia senegal

アカシア・セネガルは化粧品等で用いられる「アラビアガム」で有名な、中型のミモザ(アカシア)です。
黄白色の花を咲かせ、羽状の小さめの葉と、鉤状のとげのある枝をもちます。
木から抽出した樹脂は「アラビアガム」と呼ばれ、化粧品・薬・食品の原料として有名です。
千年以上前から栽培され、重要な輸出産物になり、人々の生活の重要な役割を担っています。
サブサハラアフリカ、オマーン、パキスタンなどに生育しており、樹高は約5~12mになります。

アカシア・ヴェスティータ  別名:ウィーピング ・アカシア

アカシア・ヴェスティータ

学名:Acacia vestita

アカシア・ヴェスティータは黄色い花を沢山咲かせ、枝垂れ花になる、小型のミモザ(アカシア)です。
青みのあるレモン型の小さな葉をもち、成長すると枝垂れる樹形になります。
枝垂れ花として美しく、小型であり、庭園の木として植樹されています。
「ヴェスティータ」は「服を着た」という意味で、枝葉の葉毛を表しています。
オーストラリア南西部のニューサウスウェールズ州に生育しており、樹高は約1~3mになります。

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