ユーカリは700種類以上存在するといわれていますが、大半の種類はオーストラリアを原産とします。
オーストラリアの国土の多くは、砂漠気候や熱帯気候であるため、暑さには強いユーカリは多い一方で、寒さに弱い種類も数多く存在します。
ユーカリをシンボルツリーとして地植えする場合や、鉢植えで大きく育てる場合には、寒さに弱いユーカリは、冬に枯らしてしまう場合があります。
幸いなことに、日本の寒さに耐えることができるユーカリは多く存在します。
山地の農園や公園に植樹されたユーカリが大きく成長しています。
ここでは、当店で取り扱っている苗木や種子の中で、寒さに強いユーカリをご紹介します。
【注意点】
本情報は当店の育成経験や、原産地の環境、書籍やウェブ等の情報をもとにしておりますが、全て正解ではない場合があります。
・特に、育てる環境には、寒風や霜、湿度、気候の影響など、様々な要素がありますので、場所によっては気候に合わない場合や、個体差がございますのでご注意ください。
寒冷地で耐えるユーカリ
日本の多くの寒冷地の温度に耐えることができる、寒さにとても強いユーカリです。
オーストラリアにおいても、マイナス15度以下になるアルプスや砂漠地域が存在し、そのような場所にもユーカリがたくましく生育しています。
ときにはマイナス30度以下の地域でも生育しているユーカリも存在します。
ユーカリ・グラウケスケンス 別名:ティングリング・ガム

学名:Eucalyptus glaucescens
ユーカリ・グラウケスケンスは白銀色が混じった、丸みを帯びた丸葉ををもつ中型のユーカリです。
木肌は白褐色やネイビーグリーンなどの独特な色合いをもちます。
魅力的な葉枝をもち、耐寒性があり、英国やヨーロッパでも栽培されます。
一般的に大きく成長すると長葉になりますが、低位置の若葉は元形状のこともあります
オーストラリア南東部に生育しており、樹高は約10~30mになります。
ユーカリ・パルブラ 別名:ユーカリ・ パルビフォリア

学名:Eucalyptus parvula
syn:Eucalyptus parvifolia
ユーカリ・パルブラはコンパクトな葉が魅力的な、小~中型のユーカリです。
ユーカリの中でも葉が小さく、赤みのある枝に、小さな葉をもちます。
美しい色合いの葉枝を持つことから、庭園の木や花束の素材としても利用されています。
生育地では、森林の湿った土壌に生育しており、滅危惧種に指定されています。
オーストラリア南東部に生育しており、樹高は約10~15mになります。
ユーカリ・パウシフローラ 別名:スノーガム、ホワイトサリー

学名:Eucalyptus pauciflora
ユーカリ・パウシフローラ はオーストラリアのアルプスでの厳しい冬を生き抜くユーカリです。
マイナス20度以上の極寒にも耐えるといわれています。
ブルーグリーンの長葉と、滑らかな樹皮をもち、白い花を咲かせます。
生育地では、標高の高い山々の森林に生育しています。
オーストラリア南東部に生育しており、樹高は約5~20mになります。
ツキヌキユーカリ 別名:ユーカリ・ペリニアナ

学名:Eucalyptus perriniana
ツキヌキユーカリは葉を茎が突き抜いているようなツキヌキ状の葉をもつユーカリです。
銀白色を帯びた青緑色の丸みのある葉を持ち、園芸用として人気があります。
美しい色合いの葉をもち、花束の素材にも利用されます。
一般的に大きく成長すると長葉になりますが、低位置の若葉は元形状のこともあります。
オーストラリア南東部やタスマニア島に生育しており、樹高は約5~15mになります。
寒さに強く、多くの地域で屋外管理できるユーカリ
寒冷地を除き、日本の多くの地域では冬も屋外管理できるユーカリです。
おおよそマイナス10度以上で育てるのが望ましく、長い日数で強い寒さが続くと、耐えられない場合もあります。
(※若い木のときや、鉢が小さいときには、もう少し高い温度で管理し、寒波には注意が必要です。)
ユーカリ・カンフォラ 別名:スワンプガム

学名:Eucalyptus camphora
ユーカリ・カンフォラは白い花を咲かせ、青みがかった卵型の丸葉を持つユーカリです。
「カンフォラ」は強い香りを持つ物質を意味し、エッセンシャルオイルにも使用されます。
「スワンプガム(沼や沢のユーカリ)」とも呼ばれ、生育地では山々の湿地や谷に生育しています。
オーストラリア南東部に生育しており、樹高は約10~20mになります。
ユーカリ銀丸葉 別名:ユーカリ・シネレア

学名:Eucalyptus cinerea
ユーカリ銀丸葉は銀色を帯びた青緑色の葉をもつユーカリです。
白銀色の美しい色合いから、観賞用の植物や、花束の素材として人気がある種類です。
花束としては、主張しすぎない色合いと外見から、主役の花を引き立てます。
生育地では、乾燥した森林や草地に生育しています。
オーストラリア南東部に生育しており、樹高は約5~30mになります。
ユーカリ・コルダータ 別名:ハートリーフ・シルバーガム

学名:Eucalyptus cordata
ユーカリ・コルダータは薄い白銀色を帯びたハート形の葉をもつ小~中型のユーカリです。
美しい外観から、鑑賞用の木や花束の素材としても利用されています。
生育地では、中高地の山の麓や平原に生育しています。
種小名の「コルダータ」はラテン語の「ハート型」に由来し、葉の形を示しています。
オーストラリアのタスマニア島に生育しており、樹高は約3~20mになります。
ユーカリ・ガモフィラ

学名:Eucalyptus gamophylla
ユーカリ・ガモフィラは葉を茎が突き抜いているようなツキヌキ状の葉をもつ、小型のユーカリです。
(ユーカリは個体差があるほか、育成環境で、ツキヌキ状にならない場合もあります。)
「ガモフィラ」はギリシャ語で「結婚・和合」と「葉」を意味します。
一般的に大きく成長すると長葉になりますが、低位置の若葉は元形状のこともあります。
オーストラリア西部や中央部に生育しており、樹高は約1.5~7mになります。
ユーカリ・モーレイ・ナナ

学名:Eucalyptus moorei nana
ユーカリ・モーレイ・ナナは小さなヤナギを連想させるような姿の小型のユーカリです。
光沢のある濃い緑色の長葉と、赤い葉枝をもち、白い花を咲かせます。
大きくならないため、オーストラリアでは庭園の木としても利用されています。
生育地では、高地の森林などに生育しています。
オーストラリア南東部に生育しており、樹高は約2~4mになります。
ユーカリ・ネグレクタ 別名:オメオガム

学名:Eucalyptus neglecta
ユーカリ・ネグレクタは円形の鮮やかな青緑色の葉をもつ、小~中型のユーカリです。
耐寒性があり、明るい日陰であれば育つ、珍しい性質のユーカリです。
生育地では、高地の川沿いに生育しています。
一般的に大きく成長すると葉は卵型になりますが、低い位置からの葉は元形状のこともあります
オーストラリア南東部に生育しており、樹高は約5~10mになります。
ユーカリ・ニテンス 別名:シャイニングガム

学名:Eucalyptus nitens
ユーカリ・ニテンスは白色を帯びたライトグリーンの明るい葉を持ち、甘い香りをもつユーカリです。
シャイニングガム(輝くユーカリ)と呼ばれ、光沢のある葉や蕾、白褐色の樹皮を持ちます。
育てやすく、香りも強い、初心者にもおすすめです。
成長速度が早く、枝葉が伸びやすく、ハーブとして花瓶で飾るのもおすすめです。
オーストラリア南東部に生育しており、樹高は約50~80mになります。
ユーカリ銀世界 別名:ユーカリ・プルベルレンタ

学名:Eucalyptus pulverulenta
ユーカリ銀世界は白銀色を帯びた青緑色の、丸みのある葉をもつ、小~中型のユーカリです。
美しい色合いの葉枝や実をもち、花束の素材やインテリア装飾として、とても人気の種類です。
ユーカリの中でも香りは強く、葉枝には爽やかな香りをもちます。
※本種類は類似の別品種が混じっている場合があります
オーストラリア南部に生育しており、樹高は約5~10mになります。
ユーカリ・ベイビーブルー

学名:Eucalyptus pulverulenta baby blue
ユーカリ・ベイビーブルーは白銀色を帯びた、コンパクトな丸葉が魅力的な小型のユーカリです。
ユーカリの中でも香りは強く、やや甘い爽やかな香りをもちます。
クリーム色の沢山の花を咲かせ、花からも甘い香りが広がります。
「ユーカリ銀世界」の園芸種であり、ベイビーブルーは成長しても葉が大きくなりません。
ユーカリ・ロブスタ

学名:Eucalyptus robusta
ユーカリ・ロブスタは濃コアラの食べる木や、お茶として有名なユーカリです。
濃い緑色の葉は、夏の終わりの頃にかけて、赤色を帯びた美しい色合いに紅葉します。
若い枝は緑色ですが、やがて真紅になり、濃い赤褐色の色合いへ変化します。
成長が早く、丈夫で育てやすい種類であり、実生でも数年で花を咲かせます。
オーストラリア南東部に生育しており、樹高は約15~30mになります。
ユーカリ・ルビダ

学名:Eucalyptus rubida
ユーカリ・ルビダは丸身のある卵型の葉と、赤みの帯びた枝や樹皮を持つ、中~大型のユーカリです。
丘や台地の乾燥した森林に生育しています。
キャンドル・バーグ(蝋燭の樹皮)と呼ばれ、樹皮(剥がれ具合)を表した名前と考えられます。
一般的に大きく成長すると長葉になりますが、低位置の若葉は元形状のこともあります。
オーストラリア南東部やタスマニア島に生育しており、樹高は約10~40mになります。
ユーカリ・ビミナリス 別名:リボンガム

学名:Eucalyptus viminalis
ユーカリ・ビミナリスは細長いヤナギのような葉と、甘い樹液で有名なユーカリです。
「マナ・ガム」とも呼ばれ、樹液は糖分が含まれて甘く、様々な動物に好まれます。
「リボン・ガム(リボン・ユーカリ)」とも呼ばれ、樹皮がリボン状に剥がれる意味と考えられます。
エッセンシャルオイルとしても使用され、爽やかな香りをもちます。
オーストラリア南東部とタスマニア島に生育しており、樹高は約20~40mになります。
寒さに少し強いユーカリ
氷点下の軽度の霜に耐えられるユーカリは多くありますが、比較的丈夫なユーカリや、おすすめのユーカリをいくつかピックアップしました。
マイナス5度以上で育てるのが望ましく、関東以西の西日本の寒くなりすぎない地域向きだと考えられます。
(※若い木のときや、鉢が小さいときには、もう少し高い温度で管理し、霜や寒風には注意が必要です。)
レモンユーカリ 別名:ユーカリ・シトリオドラ

学名:Corymbia citriodora
syn:Eucalyptus citriodora
レモンユーカリは長い葉を持ち、葉からレモンのような強い香りがするユーカリです。
エッセンシャルオイルや香水として有名な植物です。
鑑賞用のハーブ木として人気があり、葉枝は花束やウォールデコにも利用されます。
様々な土壌でも適応し、耐寒性があり、丈夫で育てやすい種類です。
オーストラリア北東部に生育しており、樹高は約10~30mになります。
ユーカリ・アップルボックス 別名:ユーカリ・ブリジシアナ

学名:Eucalyptus bridgesiana
syn:Eucalyptus stuartiana
ユーカリ・アップルボックスは白い花を咲かせ、青緑色の葉と、滑らかなホワイトグレーの樹皮をもつユーカリです。
リンゴ型やハート型に見える葉をもち、鑑賞用の植物として人気があります。
沿岸部に近い開けた森林や山々の斜面に生育しています。
一般的に大きく成長すると長葉になりますが、低位置の若葉は元形状のこともあります。
オーストラリア東部に生育しており、樹高は約10~25mになります。
ユーカリ・カマルドレンシス 別名:リバーレッドガム

学名:Eucalyptus camaldulensis
ユーカリ・カマルドレンシスは白色の花を咲かせ、槍状の長い葉と、赤褐色・白灰色の鮮やかな樹皮をもつユーカリです。
葉は鮮やかな緑色ですが、寒い時期になると、赤色の美しい色合いに紅葉します。
育つ速度は速く、耐寒性と耐塩性をもつ、丈夫な植物です。
川の近くの粘土質の土壌で生育しており、洪水に見舞われる場所でも見られます。
オーストラリア全土に生育しており、樹高は約20~50mになります。
ユーカリ・クロエジアナ 別名:クイーンズランド・メスメート

学名:Eucalyptus cloeziana
ユーカリ・クロエジアナは長く細長い葉と、白灰色の樹皮をもつ大型のユーカリです。
最初は葉は丸く楕円ですが、成長するに従って、葉枠が変化し、やがて長細く変化します。
黄緑色の丸い蕾から白い花を咲かせます。
生育地では、開けた森林の台地や斜面に生育しています
オーストラリア北東部のクイーンズランド州に生育しており、樹高は約10~30mになります。
ユーカリ・フォレスチアーナ 別名:フクシア・マリー

学名:Eucalyptus forrestiana
ユーカリ・フォレスチアーナは赤と黄色の枝垂れ花を咲かせる小型のユーカリです。
振り子のような実と花をもち、庭園の木や街路樹として植樹されています。
塩湖周辺の砂地や平原で生育しています。
「フォレスチアーナ」は探検家であり西オーストラリア州の初代首相を称して名付けられました。
オーストラリア西部のエスペランス以北に生育しており、樹高は約2~6mになります。
ユーカリ・グロブルス

学名:Eucalyptus globulus ssp. globulus
syn:Eucalyptus globulus
ユーカリ・グロブルスは香水やエッセンシャルオイルとして有名なユーカリです。
香料や薬用、お茶、ハチミツ用の花としても利用されています。
若い葉は白みがかった明るい青緑色の葉になり、爽やかな印象です。
成長速度は速く、育てやすいユーカリです。
オーストラリアのビクトリア以南やタスマニア島に生育しており、樹高は約20~50mになります。
ユーカリ・グランディス 別名:ローズガム

学名:Eucalyptus grandis
ユーカリ・グランディスは成長が早く真っ直ぐ育つ、ユーカリの中でも特に大きくなる種類です。
若い葉は、赤みを帯び、黄緑色、明るい緑色へ色合いが変わります。
木材や製紙用として利用され、南アフリカやブラジルなどでも植林されている木です。
花には強い香りがあり、はちみつ用としても利用されています。
オーストラリア東部に生育しており、樹高は約40~70mになります。
ユーカリ・ムーンラグーン

学名:Eucalyptus latens moon lagoon
ユーカリ・ムーンラグーンは白銀色を帯びた可愛らしい小葉が美しい、小型のユーカリです。
若い枝は、白色から紅色へと変わり、葉の色とのコントラストがあります。
観賞用として庭園に植えられたり、花束の素材として使われています。
「ムーンラグーン」は英語の「月の潟湖」を意味し、趣のある名前です。
ユーカリ・プレウロカルパ 別名:テトラゴナ

学名:Eucalyptus pleurocarpa
ユーカリ・プレウロカルパは白銀色を帯びた厚みのある葉、純白を感じさせる色合いの実や葉枝をもつユーカリです。
花束の素材・インテリア用・園芸用として、日本でも非常に人気です。
大きめの葉ですが、小型のユーカリで、通常ユーカリに比べると成長はゆっくりです。
砂原や平野などの砂質土壌で生育しています。
オーストラリア西部に生育しており、樹高は約2~5mになります。
ユーカリ・サリグナ 別名:シドニー・ブルーガム

学名:Eucalyptus saligna
ユーカリ・サリグナはスリムな卵型の葉を持ち、整った樹形になるユーカリです。
夏の終わりにかけて紅葉し、赤みのある美しい色合いになるのも魅力的です。
真っ直ぐに成長し、葉枝が放射状に伸びるので、整った樹形になります。
コアラが食べるユーカリの一種類としても知られています。
オーストラリア南東部に生育しており、樹高は約30~50mになります。
ユーカリ・ビリディス 別名:糸葉ユーカリ

学名:Eucalyptus viridis
ユーカリ・ビリディスは細長い糸葉をもち、精油としても利用されているユーカリです。
シネオール系の香りをもち、エッセンシャルオイル用として栽培されています。
また、蜂蜜用の花としても栽培されています。
生育地では、半乾燥地帯の平野や丘稜などに生育しています。
オーストラリア東部や南東部に生育しており、樹高は約8~10mになります。